虫歯の予防
ふだんの生活では歯磨きをしっかり行い、あわせて、歯科医院での定期的なケアを受けることが重要です。
虫歯を予防する方法
1.毎日の歯磨きをしっかり行う
虫歯予防の基本は、ご自身で行う毎日の歯磨きです。
毎日しっかりブラッシングを行い、プラークコントロールをしましょう。
食後に歯を磨くことで歯垢や歯に付着した食べ物のカスの汚れが落ち、虫歯菌の活動を抑えることができます。
2.正しい方法で歯磨きをする
歯磨きは正しい方法で行うことが大切です。
①歯ブラシは強い力で握らず、ペンをもつような感覚で軽くもつ
②歯2~3本につき、歯ブラシを10往復させて磨く
③歯の裏など、磨きにくい場所は歯ブラシを縦や斜めにして磨く
④磨きにくいかみ合わせの溝は歯ブラシのヘッド部分で磨く
⑤歯と歯ぐきの境目の歯周ポケットは歯ブラシを斜め45度の角度にして磨く
3.フロスや歯間ブラシもあわせて使う
歯と歯のすき間は歯ブラシでは磨きにくいです。フロスや歯間ブラシを使い、歯と歯のすき間の歯垢や汚れをしっかり落とすようにしましょう。
4.砂糖はなるべく控える
砂糖がたっぷり入ったジュースなどの清涼飲料水や、砂糖をふくむお菓子は虫歯になる確率を上げてしまいます。
ミュータンス菌などの虫歯菌は糖質をえさにしているため、砂糖が歯につくと虫歯菌の活動が活発化してしまうのです。砂糖の摂取はなるべく控えるようにしましょう。
5.「だらだら食べ」をしない
起きているあいだは常に何かを食べている・・・これを「だらだら食べ」と呼びます。
「朝ごはんのあと、ちょっとガムやアメを食べる」、「お昼のあと、おやつのお菓子をつまんで食べる」、「1日中ジュースを飲んでいる」、、、このようなだらだら食べ、だらだら飲み(※)はお口の中を常に酸性に傾かせてしまうほか、食べ物にふくまれる糖質がいつもお口の中にあるため、虫歯にかかりやすくなります。
だらだら食べはせず、毎日の食事は決まった時間にとるようにしましょう。
(※ 水やお茶など、無糖の飲み物であればOKです)
6.歯科医院で定期検診を受ける
虫歯をふせぐには毎日の歯磨きと定期的な歯科検診が重要です。定期検診では虫歯や歯周病の有無をチェックするほか、歯磨きでは落とせない汚れや歯に付着した歯石を除去します。
ご自身で行うセルフケアとあわせ、歯科医院で定期的に検診とクリーニングを受けるようにしましょう。
歯周病の予防
歯周病は歯周ポケットに侵入した歯周病菌が歯ぐきやあごの骨に炎症を起こす病気です。
歯周病をふせぐには歯の表面に付着した歯垢(プラーク)や歯石をしっかりとりのぞくことが大切です。
歯周病の防ぎ方
1.歯ブラシは「毛先が細いもの」を使う
歯磨きの際は、歯周病予防に適した歯ブラシを使うことをおすすめします。
[歯周病予防に適した歯ブラシ]
①毛先が細いもの(細めや極細)
②毛の硬さは「やわらかめ」(力を加減できるのであれば「ふつう」でもOKです)
歯周病は歯周ポケットに付着した歯垢にひそむ歯周病菌によってひきおこされます。歯周病をふせぐためには歯周ポケット内部の歯垢や汚れをしっかりかきだすことが重要です。毛先が細い歯ブラシを使うことで歯周ポケット内部の歯垢や汚れを除去しやすくなります。
2.歯磨きは「軽い力」で磨くこと
強すぎる力で行う歯磨きは歯や歯ぐきを痛める原因になります。汚れを気にするあまりゴシゴシ磨くと歯ぐきが下がり、歯周ポケットの溝を広げてしまうので注意が必要です。
歯ブラシを手のひら全体でギュッと強く握ってしまうとゴシゴシ歯磨きになりがちです。歯ブラシは「ペンをもつときのように」軽くもつようにしましょう。
[歯周病予防のための歯磨きの仕方]
①歯周ポケットに対し45度の角度で斜めに歯ブラシの毛先をあてる
②毛先を歯周ポケットの溝にすべりこませるイメージでやさしく磨く
③歯周ポケットだけではなく歯の表と裏、かみ合わせもしっかり磨く
3.タバコやアルコールはできるだけ控える
タバコにふくまれるニコチンやアルコールは唾液の分泌異常をひきおこし、唾液が減る原因になります。唾液の分泌が減るとお口の中の殺菌作用や自浄作用が薄れてしまい、歯周病や虫歯が進行しやすくなってしまいます。
タバコやアルコールはできるだけ控えるようにしましょう。
4.口呼吸をしない
口呼吸のクセがある方は口がかわいて唾液の分泌が減ってしまい、歯周病が進行しやすくなります。口呼吸は止め、鼻で呼吸するようにしましょう。
5.歯科医院で定期検診を受ける
初期歯周病の歯肉炎は自覚症状にとぼしく、ご自身ではなかなか気がつきません。気がついたら歯周病が予想以上に悪化していた、、、というケースも。
歯周病をふせぐには毎日の歯磨きが基本になります。さらに、歯磨きとあわせて歯科医院で定期的に検診とメンテナンス(スケーリング&歯のクリーニング)を受けることが重要です。
毎日のセルフケアと共に歯科医院で定期的に歯のメンテナンスを受けるようにしましょう。