歯周病治療
歯周病は中年世代の病気というイメージが強いですが、
20代の若い方でも、多くが初期歯周病(歯肉炎)を発症しています。
歯周病の症状
歯周病にかかると歯ぐきが腫れて血がでてきます。症状が進むと歯を支えているあごの骨(歯槽骨:しそうこつ)が溶けることもあります。
初期の歯周病である歯肉炎は自覚症状にとぼしく、ご自身では気づきにくいです。「気がついたら歯周病がかなり進行していた」、というケースも珍しくありません。
◎初期の歯周病(歯肉炎)
[主な症状]
・歯ぐきが腫れて赤くなる
・歯磨きをすると歯ぐきから血がでる
・起きたときにお口の中がネバつく
・歯ぐきを指で押すとブヨブヨしている
◎中期の歯周病(歯周炎)
[主な症状]
・歯ぐきが腫れて赤紫色になる
・歯磨きをすると歯ぐきから血がでる
・歯ぐきを押すと膿がでてくる
・歯ぐきが下がってくる(歯が長く見える)
・口臭が強くなる
・歯がグラグラと不安定な状態になる
◎重度の歯周病(重度歯周炎)(歯槽膿漏:しそうのうろう)
[主な症状]
・歯ぐきが腫れて赤黒い色になる
・歯磨きをすると歯ぐきから血がでる
・歯ぐきを押したり歯をかみしめると膿がでてくる
・歯ぐきが大きく下がってくる(歯の根元が露出する)
・口臭がとても強くなる(卵や玉ねぎが腐ったときのような臭い)
・歯が痛くて食べ物をしっかり噛めなくなる
・じっとしていても歯ぐきやあごが強く痛む
・歯が抜け落ちる(強い力を加えなくても自然に抜け落ちることもある)
歯周病にかかると歯ぐきが腫れて血がでてきます。症状が進むと歯を支えているあごの骨(歯槽骨:しそうこつ)が溶けることもあります。
初期の歯周病である歯肉炎は自覚症状にとぼしく、ご自身では気づきにくいです。「気がついたら歯周病がかなり進行していた」、というケースも珍しくありません。
歯周病の怖さ
歯周病は歯ぐきやあごの骨だけの病気ではありません。症状が進むと全身の健康に悪影響をおよぼします。
[歯周病を放置すると・・・]
歯周病を放置すると歯が抜け落ちたり、歯を支えているあごの骨が溶けてきます。さらに、あごの骨の中を通る血管に歯周病菌が侵入、血液に乗って全身をかけめぐり、「脳梗塞」や「心筋梗塞」などの病気を発症することもあります。
歯周病になる原因
歯と歯ぐきの境目にある溝を「歯周ポケット」と呼びます。
歯垢(プラーク)にひそむ歯周病菌が歯周ポケット内部に侵入すると歯ぐきが腫れ、歯周病をひきおこします。
◎歯磨きが足りないと歯周病をひきおこしやすくなります
歯磨きを怠ってしまうと歯周ポケット内部に歯垢がたまり、歯周病を発症しやすくなります。
歯垢は時間が経つと歯石に変わります。歯石が歯に付着するとご自身で取り除くことはむずかしいです。歯石の下には歯垢がさらにたまるようになり、歯周病菌が増えて歯周病が悪化します。
歯周病の治療法
当院の歯周病治療では、歯石を除去するスケーリングとお口の中のクリーニングを主に行っています。
スケーリング(歯石取り)
◎歯周病の基本治療
器具を使って歯の表面に付着した歯石をとりのぞきます。
歯石は歯磨きでは落とせないため、患者様ご自身ではとりのぞくのがむずかしいです。スケーリングで歯の表面をなめらかにすることで、炎症が起きている歯ぐきや歯の周辺組織が治癒する環境をととのえます。また、歯石を除去することで歯周病菌の棲みかである歯垢(プラーク)をとりのぞきやすくなります。
◎痛くない歯石取りを心がけています
当院では患者様のご負担を少しでも減らすため、「痛くない歯石取り」を心がけています。
歯石の付着した場所によってスケーラー(歯石取りの道具)を使い分け、できるだけ歯や歯ぐきに刺激を与えないようにします。
クリーニング(歯の清掃)
◎専用の器具を使って歯を綺麗にします
スケーリングで歯石を落としたあとは、歯のクリーニングを行います。
クリーニングではポリッシング(歯面研磨)をするほか、フロスも使い、歯の表面に付着した歯垢や汚れを除去します。
歯周病治療の流れ
◎保険が適用可能です
スケーリング(SRPを含む)とクリーニングは保険が適用できます。
保険診療のひとつとしてスケーリングとクリーニングを行う場合、歯周病と虫歯の検査を同時に受けていただきます。検査をせずに保険のスケーリングとクリーニングのみを行うことはできません。
◎SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
歯周ポケットの中に付着した歯石はSRP(スケーリング・ルートプレーニング)で除去します。歯ぐきの中の歯石(縁下歯石)を取るため、麻酔をして処置を行います。
SRPは麻酔をするのと治療に時間がかかるため、1回につき、通常4本~6本程度の歯に対して処置を行います。処置終了までの通院回数は患者様によって異なりますが、おおむね3回~5回程度です。(※)
(※ 歯周ポケットの深さや歯石の多さによって通院回数が異なります)
保険の歯石除去の流れ
①歯や歯ぐきの検査(虫歯や歯周病があるかをチェックします)
②スケーリング&クリーニング
③1週間後に再検査
④2回目のスケーリング(縁下歯石がある場合はSRP)&クリーニング
⑤終了(必要に応じ追加でSRPを行います)
【歯周病のお悩みはお早めにご相談ください】
歯周病は放置していると歯ぐきだけではなくあごの骨、さらには全身にも悪影響をおよぼします。
・歯ぐきが腫れている
・歯磨きのときに歯ぐきから血がでる
・お口の中がネバネバする
・歯ぐきが下がって歯が長く見える
・口臭が強くなった
・歯がグラグラする
このような症状があるときは歯周病の可能性があります。できるだけ早めにご相談ください。